OFF THE BENCH プロデューサーズブログ

ゲームプレイプロデューサー(FIFA10 PS3&XBOX360) サンチャゴ・ハラミジョ Santiago Jaramillo

コミュニティのフィードバックへの対応


FIFAの開発チームに行く前から私はFIFAシリーズのファンでした。
コロンビアのボゴタで育った私は、13歳の時にFIFA96を買って以来、その後のタイトルもずっとプレイしてきました。
当時の私は、家に1台しかないデスクトップコンピューターで何時間もFIFAで遊んでいました。
しかし、ついてなかったのはその部屋が姉の部屋だったということでした…。
彼女はFIFAのことをよく思っていないでしょうね。


FIFAの各タイトルは数え切れないほどの喜びと、サッカーで得られる栄光を私に与えてくれましたが、同時にゲーム経験上、数え切れないほどのイライラ感も与えてくれました-なんでスルーパスを出されてるのにディフェンダーが止まってるんだ? 
なんでCPUはいつも同じゴールばかり決めるんだ? そしてなんで私が同じゴールを何回も簡単に決めることができちゃうんだ? 
ということです。


ですから、私が2007年にXbox360とPS3のゲームプレイプロデューサーとしてFIFAチームに加わった際、フォーラムや他のサイトを訪れて世界中のFIFAゲーマー達が何を不満に思っているのかを見つけ出すということが自分の職務の一つであることを知り、非常に嬉しく思いました。FIFA10ではファンのフィードバックに確実に対応するということが、最優先事項でした。
バグの修正に始まり、ファンからの要望に応えるような開発や再調整に至るまで、私達はコミュニティと付き合って、最高のサッカーゲーム作りにチャレンジしてきました。

 

フィードバックの価値


フォーラムは素晴らしいアイディアと指摘に溢れています。
しかし、フィードバックの本当の価値とは、このようなアイディアにあるのではなく、コミュニティにとって何が一番重要なのかを私達に気づかせてくれるということです。我々はゲームのどこが良くないのか、どこを改良すればいいのかについて非常によく分かっています。
しかし、残念ながら初版(もしくはアップデート!)で全てを修正することは不可能です。従ってフィードバックは、ファンにとってもっとも急を要する、重要な問題を知ることができ、修正するべき問題に優先順位をつける助けとなるのです。

 

例を挙げますと、FIFA09ではゴールキーパーを退場にすることはできませんでした。
ただ私が開発チームに加わってからは、常々この点を修正したいと考えていました。この小さな問題を直すことができない唯一の原因は技術的なことでした。私達は問題が存在していることを知っていましたし、修正をしたいと思っていました。
しかし、開発日数を数日充ててまでやるほど重要な問題なのかどうかという判断をしていませんでした。
そして、FIFA09の発売から数ヵ月後、私はゴールキーパーがカードを受けられないことに不満を持っている沢山の人々に出くわすことになりました。彼らは公正に議論を交わしていました。これは非現実的だし、控えのゴールキーパーの意味が全くなくなってしまっているということでした。開発後期、私はこの点の修正には何が必要なのかを調査することにしました。
私は異なったゲームエリアをまとめ-この点で難しいのは、レンダリング、フロントエンド、オーディオ、そしてゲームプレイサポートが必要ということです-、これを実装するためのプランを作成しました。
そして数週間後、私はフォーラムへ行き、皆さんにFIFA10ではゴールキーパーも退場になるということを喜々として発表させてもらいました。コミュニティのフィードバックがなかったら、この機能はFIFA10に組み込まれていなかったでしょう。
ということで皆さん、今後はラインアップからゴールキーパーを外すか否かは、よく考えなければなりませんね!

 

フォーラムだけではありません


自分達のゲームのフィードバックを得るということに関して言えば、私達は積極的な取り組みを行っています。
フォーラムは非常に重要ですが、そこに載っているフィードバックは私達が既に発表したタイトルのことだけに限定されています。
重要なのは、ファンに最新バージョンのFIFAで遊んでもらうということです。
これを実現するために、私達は世界各地に存在する数人のサッカーゲームファンを見つけ、バンクーバーのスタジオに来てもらいました。
そこで彼らに最新バージョン-最新コード、機能、ゲームモード等を含むバージョン-をプレイしてもらいました。
これは開発期間中に数回に渡り、バンクーバーに限らず、世界各地のEAのオフィスで行われました。私はゲームプレイプロデューサーとして毎日FIFAをプレイし、設定したビジョンに沿っているのかを確認しました。
しかし、毎日ゲームをしていれば、どう変化したのかを評価する能力が失われてきます。前のバージョンとどこが違うのか、そして正しい方向に進んでいるのかといったことがです。
こういった“テストプレイ”は新機能についての具体的な質問がきたり、フィードバックを得たりすることができるだけではなく、FIFAがファンの皆さんが長年楽しんでもらえるような方向に進んでいるかを確認するためにも非常に貴重な機会なのです。

 

FIFA10では何が期待できるのか?


開発と再調整を続けるのと同じくして、コミュニティからのフィードバックに応えるということも、FIFA10における最重要ゴールのひとつでした。私達に与えられた期間の中で、全ての問題を解決するのは不可能ですが、コミュニティで言われていた不満のいくつかに対し、大きく前進することができたと思っています。


今回修正したいと思っていた不満の一つに、FIFA09で、足の速いストライカーにスル-ボールを出すと容易に相手ゴールキーパーと1対1になるという点がありました。フォーラム内の多くの人達がこれでは中盤でゲームを組み立てる意味がない、また屈強で足の速いストライカーを抱えているチームがかなり有利だといった不満が出ていました。スル-ボールに対して対策方法がないということは、オンラインゲームに深みがなくなってしまうという問題を抱えています。 私は南米出身ですから、中盤の組み立てこそ命なのです!
カルロス・バルデラマを憶えていますか? ああ、彼のことを思い出します…。


FIFA10では、このような問題解決に大量の時間を費やし、ゲームをできるだけバランスの取れたものにしようとしてきました。
上に挙げた問題に対しては、次のような修正を加えました:

カバーリング及びポジションニングの理論を調整したため、ディフェンダーはグラウンダー、及びロブのスル-ボールに対し、以前より良いポジションにつくことが可能になりました。
また、ドリブラーがボールに触った際のスピードを少し下げたので、スピードのあるディフェンダーなら以前よりもドリブラーに追いつける回数が増えました(これは当然ですね。ドリブルでボールを連続して触らなければならない場合は、ボールを持っていない時ほど速く走れません)。
そして、相手に裏に飛びだされた際のゴールキーパーのポジショニングと動きについても改良したため、1対1になった場合、ゴールキーパーが相手のコースをより上手く狭めるようになりました。


このように今年のFIFA10の開発において、コミュニティからのフィードバックを利用させてもらうことが、私達にとってどれだけ重要だったかということを示す例は他にも沢山あります。前述させてもらった通り、開発とはバグの修正をするだけではなく、リクエストに応えることでもあるのです。 私達は数え切れない数のフォーラムのスレッドを閲覧しましたが、そのリクエストの多くがFIFA10で対処されています。
その中で、一番の好例と言えるのが、練習モードを実装したことでしょう。
1対1アリーナから「戻る/選択」ボタンで決定し、練習試合かセットプレー練習を選択できるメニューを表示させることが可能となり、またプレイ人数も選択できるようになりました。皆さんからのリクエスト、実現させていただきました!
さて、そろそろ終わりにしたいと思いますが、コミュニティからのフィードバックの結果としてFIFA10に含まれる、他のゲームプレイ機能をいくつか紹介して終わりにしたいと思います。

 

  • 1.セットプレー時のキッカー交代
  • 2.フリーキックの壁を動かす
  • 3.キックオフからの直接ゴールの禁止
  • 4.オフサイドの頻度が低下し、アドバンテージ判断能力が上昇
  • 5.クイックフリーキック
  • 6.カットシーンを削減し、フィールド上のプレイヤーのリアクションで表現
  • 7.“スーパーロングスロー”-ローリー・デラップのような選手がロングスローをペナルティエリア内に投げることが可能
  • 8.新しくなった“ボール回避理論”で、チームメイトや主審がパスやシュート時のコース上から回避
  • まだまだありますよ!

 

皆さんがFIFA10を、私と同等に楽しんでくれることを祈っています。
そしてまたフォーラムを訪れて、皆さんからのフィードバックを頂けることを楽しみにしています!ドシドシお願いします!

 

サンチャゴ・ハラミジョ

 

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